BABEL経済特区

” BABEL経済特区(ばべるけいざいとっく) ”

大規模な次元衝突があった際、
異界連合が中心となって超法規的に介入し、形成される経済特区。
東京に生まれたBABEL経済特区は東京タワー消失跡地から半径10kmの範囲。

次元衝突が起きたエリアは不安定であり、
異界連合が持つ特殊な技術で空間を安定させる必要がある。
それがなければ4次元的崩壊が起こり、世界は異界に落ち、消滅する可能性があるとされる。

当然として第三者の強制介入として大きな問題となるが、
異界連合は見返りとして、自身たちが持つ莫大な資産からの経済支援や、
接続されてしまった異界の調査・研究、資源や技術の提供を約束し、
それによって経済特区が形成された。

現在、世界中でいくつかのBABEL経済特区が生まれており、
異能力の研究の中心となっている。

異能者であるテイカーたちが必然的に集まり、
時には差別と迫害によって押し込まれ、
不満と抑圧から起こる治安の悪さが課題の1つともなっている。

特に東京タワー消失跡地の半径3km範囲の住人は
異能的に汚染されている可能性が高いとして、外界との往来を禁じられ大きな問題となった。
それに伴い全住民に十分すぎる賠償が行われたが、それ故に不労等の別の問題もなお続く事になる。

又、世界に点在しているBABEL経済特区から
安定的に接続されている3つの異界があり、
それがもたらす恩恵がこの経済特区を支えている。

ウラガイ

” 裏界(ウラガイ) ”

BABEL経済特区に接続されている異界の1つ。

妖怪たちの住む現実と表裏一体の並行世界。
現実世界の間取りが反転したような世界で、
現実世界のもう1つの形といえる。独特な文化や技術が発展している。

古くから存在が確認されていた異界でもあり、
魔術や呪術に関わってきた者はその繋がりが深い事が多い。
伝承や空想上の生物も多く現存している。

現実世界と非常に密接である事から、
ふとした事でこの異界に迷う事も多い。いわゆる神隠しである。

オベリスクによってウラガイへのゲートが安定した事で、
妖怪をはじめとした異種族との交流を目的に、一部観光地として開放が始まっている。

エデン

” 楽園(エデン) ”

BABEL経済特区に接続されている異界の1つ。

肥沃な大地・自然が広がっている異界。
原始的な生物・魔獣が徘徊しているジャングルでもある。
かつての古代文明の遺跡が確認されているが、
人型の知的生命体は発見されていない。

反面、竜をはじめとした高位な生命体がおり、
意思疎通が可能な魔獣・幻獣がいる事も確認されている。
エデンは太古の ―― 神話の時代の世界と言えるだろう。

豊富な資源獲得が期待できるが、
環境破壊の抑制と経済のバランスを見ながら、
エデンからの資源供給は異界連合が調整している。

又、一部の美食家・料理人から
エデンでしか調達できない食材に対して熱い眼差しを向けられている。

アーク

” 聖櫃(アーク) ”

BABEL経済特区に接続されている異界の1つ。

全貌が掴めない地下に伸びる巨大迷宮。
モンスターが徘徊しており、貴重なアーティファクトが見つかる事も多い。

古代の魔術の残滓が見られたかと思えば、
思いもよらないテクノロジーが見つかる事もある。
法則性がなく、建造物としては考えられない広さを持つ事から
建造物自体が多元的に複雑に絡み合っていると推測されている。

なお、異界からモンスターが這い出てこないように定期的な駆除が必要となっていて、
テイカーの仕事の1つとなっている。
現状は地下2階まで空間の安定化に成功。地下2階までなら観光も可能となった。
然しながらそこから先は不安定で、常に別の空間が展開され、踏破は困難を極める。

なぜこのような迷宮が広がっているのかは解明されておらず、
あまりに法則性がない事から、繋がっている3つの異界の中で危険視されている。

なお、地下1階は石造りの古風な造りの迷宮。
地下2階は空間を安定させた結果、同心円状に広がった広場となっている。